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JOWO Market | 台中最大のレトロフェスティバル

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Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

ヴィンテージ物好きは必見!古き良き骨董品の祭典

「JOWO」とは、中国語で「骨董品」を意味します。技術の進歩により、生活のスピードはますます速くなり、モノの大量生産、陳腐化、デジタル化が広がりました。一方で、過去やアナログな物をより大切に想う人も増えています。一針一針、一筆書きでゆっくり描いていた古き良き時代を懐かしむ人もいます。そんな方達は、レトロなアイテムを集め、ヴィンテージの服を着て、古いレコードを聴き、昔の映画について語る、まさに骨董品のすべてを愛しています。
そこで、2016年に骨董品やノスタルジックカルチャーを愛する多くのブランドに声がかかり、台中初の「JOWO Market 舊物盛典(骨董の祭典)」が開催されました。第1回目はノスタルジックカルチャーをこよなく愛する人々を魅了し、大きな反響を呼びました。毎回100組以上のコレクターが集まり、台中におけるヴィンテージの交流活動の指標となっています。

「JOWO Market 舊物盛典」 はいつ開催される?

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

このイベントのスケジュールは決まっていませんが、過去には年に2〜3回程度開催され、2016年から通算で17回開催されています。会場は、歴史的でノスタルジックな雰囲気のある場所が選ばれることが多く、週末や連休に不定期開催されることが多いです。日程や会場は、事前に公式Facebookページ公式イベントページで発表され、入場料は無料となっています。

「JOWO Market 舊物盛典」の特徴

このイベントが始まって以来、台湾全土からヴィンテージ好きが集い、交流する一大イベントとなっています。これだけ大盛況なのだから、きっと何か魅力があるのだろうと思います。それでは「JOWO Market 舊物盛典」の特徴を見ていきましょう!

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

特徴①「歴史的意義のある場所で開催される」

これは主催者側にとって非常に重要なポイントだと思います!
レトロでノスタルジックなマーケットをテーマにしているだけあって、出店者が並べる品々も時代を感じさせるものばかり。子どもから大人まで、まるでタイムスリップしたかのような感覚に陥ります。会場はモダンではなく、歴史的意義のあるレトロな空間を選ぶことで、買い物をする前からノスタルジックな世界観に私たちを包み込んでくれます。マーケット自体が「空間」として非常に面白いのです。

台中公有零售第二市場

以前の記事で紹介したように、台中のローカルフードが集まる「第二市場」では、ヴィンテージフェスティバルが開催されています。市場内はブースで溢れており、ヴィンテージブース用のエリアも別に用意されているので、全く違和感はありません。市場内の屋台に行って、休憩することもできます。

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

台中放送局

イベントがあまり大規模でなかった当初は、90年近い歴史を持つ台中放送局で開催されていました。台中放送局は、昭和10年に台湾の放送局として設立され、数十年にわたり台中の発展を見守ってきました。
この地域の放送の歴史において、非常に重要な歴史的建造物です。
マーケットエリアは、建物の内部から外の広い芝生エリアまでカバーしており、公園の内部から外部まで案内に従って移動することができます。
古い屋台を見ながら、当時の放送文化を体験したり、歴史を学んだりすることもできます。

台中放送局

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

台灣民俗文物館

清朝末期から中華民国初期にかけての伝統的な建築物を集めた、台湾初の民俗公園です。
園内には清朝末期から中華民国初期にかけての伝統的な建築物があり、初期の台湾の衣食住に関する展示が並べられています。
民俗文物館の外には大きな公園があり、近隣の住民たちが散歩やスポーツをしています。
また、広い敷地面積を活かして屋内外に屋台を設置することができるため、ヴィンテージイベントの会場として選ばれています。赤レンガの壁の内側にあるレトロフェスティバルへ行くと、誰でも、どこでも「映える」モノに出会えるでしょう。

台灣民俗文物館


Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

台中文化創意產業園區 – 台中舊酒廠(旧ワイナリー)

時代の変遷とともに、台湾政府によって買収・移転され、当初のワイナリーは台中工業区に移設されました。醸造所の広大な敷地と歴史的建造物はそのまま保存され、現在は文化公園として、文化的・創造的な展示や活動が頻繁に行われています。というのも、この公園は非常に広く、屋内工場エリアもあり、祭典のニーズにぴったり合っていることから、近年最も頻繁に開催される会場の一つです。歴史ある工場内を歩き、様々な古いものに目を通すのもまた、ユニークな体験といえるでしょう。


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台中火車站 (舊站位址)

台湾で最も保存状態の良い駅の一つで、新旧3世代の駅舎があります。最も古い台中火車站(台中駅)は、明治38年に和風な木造の駅として建てられました。2世代目は大正6年に建てられ、バロック様式の赤レンガの駅舎は、台中の人々に最も親しまれている駅のイメージです。2世代目は100年にわたる乗客輸送を終え、幕を閉じました。3世代目の新しい台中車站(台中駅)は旧駅舎の敷地に隣接しており、とても近代的で広々としていて明るい雰囲気です。旧駅は廃墟になったわけではなく、モニュメントとして保存されています。旧駅舎は正式な整備を経て、昨年から徐々に外部団体に開放され、文化的・創造的な様々な展示が行われています。また、このイベントは線路沿いの市場の楽しさを体験してもらう良い機会になっています。

台中火車站 (舊站位址)


Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

特徴②「昔ながらの食べ物が揃うバザー」

異なる世代をつなぐヴィンテージアイテムに加え、初期の台湾の感動や物語を体験できる最も重要なものは、昔ながらの食べ物やスナックです。
古着や道具、おもちゃのほかに、飲食の屋台エリアもあるので、市場に行けば、街中ではなかなか見かけない食べ物が手に入るのが、このフェスティバルの2つ目の大きな特徴です!特に、主催者側が出店者を厳選しているため、厳選された美味しいものがたくさんあります。

大春仙草舖

喉の渇きを潤してくれる煎茶は、地元の人が手作りしており、必飲の名物になっています。市場に行く目的がない時でも、私はわざわざ煎茶を買いに行きます。いつも一度に数本買って、冷蔵庫にストックしてゆっくり飲んでいます。

大春仙草舖


Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

林爸花生湯

仕事を引退した林さんの父親は、先祖代々の受け継がれてきた花生湯(ピーナッツスープ)をみんなに食べてもらおうと考えたのだそうです。普段は販売するお店はないですが、市場が開催されると必ずと言っていいほど、出店されます。
濃厚でまろやかな花生湯にサクサクのドーナツが入ったこの料理は、とてもシンプルで伝統的なものなので、市場が終わる前に売り切れてしまうこともしばしばです。

林爸花生湯

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行行狀元糕

伝統料理と現代の料理を融合させたノスタルジックなデザートの屋台です。台湾産の蓬莱米を粉状にして、専用の型に詰めて蒸し上げた餅(狀元糕)が特徴です!
台湾では狀元糕を売る人が少なくなり、美味しい狀元糕になかなか出会えないため、若いオーナーが師匠に習いに行き、昔ながらの製法を守り、少し改良して、普通の狀元糕よりさらに濃厚で美味しい餡ができました。その食感はとても美味しいですよ!
現在は店舗がなく、毎週金・土・日に開催されるイベントのみお店を出しているそうです。

行行狀元糕

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

羅氏秋水茶

コンビニの飲料が一般的になる前、夏の暑さをしのぐための飲み物は、ガジュマルの木の下や屋台に置かれたバケツのハーブティーでした。
代々医業を営んできた羅家では、夏になると先祖伝来のハーブティーを家の前に並べて道行く人の喉を潤していましたが、それが評判となり、販売するようになりました。
お茶を作るのに時間と手間がかかるため、また「誰でも買えるように」という初心を忘れないため、物価が上がり続けても秋水茶の価格は上げませんでした。そのため、他県への進出は難しく、台中人だけの古式のハーブティーとなったのだそうです。

羅氏秋水茶

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

特徴③「骨董品に関する講演会/活動」

「JOWO Market 舊物盛典」は、マーケットだけでなくレトロやノスタルジーを愛する人々が大集合する場でもあります。また、主催者は骨董品に関する講演会や民芸品・文化のパフォーマンスなどの機会を設け、知識の伝達やプロモーションで祭典に文化的な価値を与える予定です。

賴咏華:一粒の米が土から口まで届く道のり

米を育てるだけでなく、自ら米を研ぎ、昔ながらのお菓子「爆米香」を作る農家さんです。彼は「食べ方が人を決める」と言います。現代人の食文化は、昔の食文化とどんどん違ってきており、昔の技術を再現することで、伝統的な米文化の美しさをより多くの人に届けたいと考えているそうです。

一顆稻米從泥土到嘴唇的旅程

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

曾山尚幸:緣筆書法家

18歳で末期リンパ腫と診断され、1年半の治療で骨髄移植を待つことになった日本の書道家。自分らしさを大切にしたいという思いから、自分だけの書風を作り上げた独自の書道アート「Soyamax 體」を制作。
また、何度かイベントに招待され、彼が書き、銘を入れる様子をライブで見てもらうこともあります。その場で文字を書いてもらうことで、伝統芸術をより楽しんでもらう活動を行なっています。

緣筆書法家

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

特別企画展示コーナー

特別なテーマで行われるパフォーマンスだけでなく、時には古いテレビゲームを置くコーナーもあります。 また、子供と大人が一緒に楽しめるように映画の上映会を企画するなど、これも他のマーケットにはない特別な光景です。

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「JOWO Market 舊物盛典」に参加した感想

イベントはお宝探しにもってこいのマーケットです。毎回100を超える出店があり、ハンドメイドやお手頃価格のヴィンテージ品の出店に加え、衣類やおもちゃ、食べ物や飲み物の出店もあり、いつ行っても面白い、新しい発見があるイベントでした!

Photo Credit: 舊物盛典 Facebook

イベント情報

開催場所 官方粉專公告
参加費 無料
開催時間 11:00〜17:00
最新情報 https://lit.link/JOWOTW

jill

台湾台中出身のJillです。京都で一年間のワーホリ経験があります。台湾に帰ってからは台湾の面白いことをたくさん日本に発信したい思って活動しています!よろしくお願いいたします!

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