はじめに
台湾に来たとき、お店や観光スポット、公共施設を探すときに最初に目にする情報は何ですか?
答えは道路の名前です!
台湾の道路を知ると、旅行が快適になるだけではなく、台湾の文化をより深く理解することもできます。
「台湾の道路の豆知識 Part.1」では、台湾人の私が道路名の重要な知識をみなさんに簡単に紹介します!
台湾の道路名の起源
34年前まで台湾の住所は、日本統治時代の名残で日本と同じような〇〇町という名前でした。
しかし第二次世界大戦後、中国国民の精神を継承し「三民主義」を推進するため、台湾政府は「臺灣省各縣市街道名稱改正辦法」という台湾独自の道路名に変更する政策を公布しました。
たとえば、台湾の代表的な道路である「中正路」「中山路」「中華路」などは、この時期に変更されました。
道路の幅に応じて、道路名の最後を「大道」「路」「街」「巷」「弄」「衖」で分類しています。
台湾の住所と日本の住所の違い
台湾の住所で最初に頭に浮かぶのは、すべての建物に「門牌號碼」という、いわゆる街区表示板がどこかしらに掲示されています。
この「門牌號碼」には「台中市台灣大道二段2號〇〇樓〇〇號 – 〇〇」のように、完全な住所が記載されています。
住所は道路名を基準にしていて、門牌號碼は車のナンバープレートのように、全てのデザインがほぼ同じなので、住所から簡単に目的地を探すことができます。
例えば郵便配達員は封筒の住所と、この門牌號碼を見比べて正しい場所かを確かめています。
日本の住所は、市区町村や字、丁、番地、番号など非常に複雑で、全ての建物に街区表示板があるわけではないので、郵便配達員は、地域の地図と各世帯の番号をしっかり覚えておく必要があります。慎重に配達しないと間違った住所に届けてしまう恐れがありますが、台湾では「門牌號碼」のおかげで住所の特定が非常に簡単です。
「門牌號碼」から目的地を探す方法
目的地が見つからない場合は、目の前の建物の「門牌號碼」を確認すれば、現在地から目的地までの大体の距離が分かります。
例えば目的地の住所が「台中市台灣大道二段2號」の場合に、目の前の建物の住所が「台中市台灣大道三段2號」だったとします。
「號」の番号は同じですが、「大道」の部分の数字が1違うので数百メートルから数キロメートル離れています。
少し移動して目の前の建物の住所が「台中市台灣大道二段16號」になったとします。
こうなると目的地はすぐ近くにあります。周りの建物を見渡して数が減っている方向に進めば、スムーズに目的地にたどり着けます。
道順の聞き方
道路名が分からない場合
道順を聞きたいけど、道路の名前がわからない場合は、通行人にGoogleマップを見せて次のように質問するといいです。
日本語 | この場所にはどうやって行きますか? |
中国語 | 請問,這裡要怎麼去? Chǐng Wùn , Jhè Lǐ Yaò Zěn Mẹ Chyù ? チン ウェン, ジャァリー ヤァオ ゼン マ チー |
道路名が分かる場合
少し会話ができないといけませんが、次のように言ってみてください。
日本語 | 台中市(市名)台灣大道二段(道路名)2號(番号)はどこですか? |
中国語 | 請問,台中市台灣大道二段2號在哪裡呢? Chǐng Wùn ,Taí Jhong Shìh Taí Wan Dà Daò Èr Duàn Èr Haò Zaì Nǎ Lǐ Ne? チン ウェン, タイジョン シ タイ ワン ダ ダオ アー ドゥァン アー ハオ ザイ ナー リー ナ |
道路名をしっかり伝えて会話するのは簡単なことではありませんが、道路名さえ伝えられれば、正確な場所をすぐに見つけることができます!
まとめ
台湾人の私は普段あまり街区表示板を意識して見ることはありませんが、外国の方が旅行される際は、とても重要な情報になると思いますので、「台湾の道路の豆知識 Part.1」では「門牌號碼」から紹介しました。
Part.2以降では、各地域のユニークな道路名の背景や歴史、起源を紹介していきます。
次に台湾の街を歩く時は、建物のドアの上にある看板を見上げてみてください!